被害が年間1兆円以上とされる、漫画を無断で掲載する「海賊版サイト」などの被害の救済を図るため、文化庁は、裁判で損害賠償を請求する額を増額できるよう、著作権法を改正する方針を有識者の会議で示しました。 出版社などで作る一般社団法人「ABJ」の試算では去年1年間、海賊版サイトによって無料で読まれた漫画の被害額は総額で1兆円余りに上っています。 しかし漫画家などの著作権者が損害賠償を求めたとしても、現状では本来販売できたと推定される額を超える分は請求が難しく「侵害した業者などが損害賠償額を大幅に超えた利益を得ている」という指摘が出ていました。 こうした中、文化庁は5日、有識者の会議を開き、損害賠償の請求額を増額できるよう著作権法を改正する方針を盛り込んだ報告書の素案を示しました。 新たな制度では、これまでの賠償額に加え著作権侵害を前提としたライセンス料に相当する額を上乗せして請求できるようになる
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