ソニー創業者の故盛田昭夫氏の長男盛田英夫氏が、会長を務める食品企業ジャパン・フード&リカー・アライアンス(JFLA、大阪市)で不適切な融資にかかわったことがわかった。9月末時点の残高で約2億3千万円に及ぶ。同社が弁護士らによる調査委員会を設けており、盛田氏は会長を辞任する意向という。 JFLAが、盛田氏の不適切な行為の調査報告として公表した。監査法人から不適切な会計を7月に指摘され、今月6日に予定していた2015年9月期決算の発表も延期している。 調査委員会の報告書によると、JFLAは盛田氏が実質支配する飲食店運営会社に対し、9月末時点で約2億3千万円を貸している。飲食店運営会社は事業売却で3億円以上のお金を得たものの、その返済資金を盛田氏の意向で盛田氏関連の別会社に貸し付けた。 JFLAは資金回収できないままとなっており、盛田氏の行為は「債権を回収不能にして同社の利益を犠牲にしている」と