◆本で漫画で時間旅行 鳥取市立中央図書館の館長室は、机やテーブルの上に本が山積み。マンガも多く、海外のマンガ雑誌から、鳥取市出身の漫画家・谷口ジローさんが描き、フランスだけで出版された作品までがずらり。「僕にとって宝物」と、館長の西尾肇さん(58)。自宅は5部屋が本で埋まっているという。 11月に県内である国際マンガサミットを機に、県は今年を「まんが王国とっとり建国イヤー」と位置づけ、イベント企画などをするプロジェクトチームを立ち上げた。西尾さんはそのアドバイザーの一人だ。「マンガ本来のおもしろさ、芸術として優れた点を伝えていくのが務め」と話す。 鳥取市生まれ。小学生時代、創刊間もないマンガ雑誌「少年サンデー」や「少年マガジン」を読みふけった。手塚治虫の「勇者ダン」や「ゼロマン」に夢中になり、卒業文集に「将来は漫画家に」と書いた。高校では三島由紀夫らの小説に夢中になり、文芸部で小説を