本をパラパラめくるだけで、電子書籍がつくれる装置を、大日本印刷と東京大が共同で開発した。ページを破ることなく、1分間に250ページを読み取れる。2013年度中の実用化を目指すという。 東大の石川正俊教授が開発した高速画像処理の技術を応用した。10年3月に動画サイト「ユーチューブ」に公開された試作品を、たまたま大日本印刷の研究者が見つけ、共同開発が始まった。 ページは機械が自動でめくる。赤外線レーザーで、ページがめくれる際に生じる紙の形を把握し、最もきれいに写る瞬間を選び出してカメラで撮影。すぐに補正処理し、平面の形に戻して記録する。 2年間の共同開発で、画像の精度が5倍ほど高まり、絵や写真でも原画通りに認識できるようになった。ページの色むらや裏写りを防ぐことも可能になったという。 開発した機械は「BFSオート」と名付け、昨年11月に横浜で開かれた図書館総合展でお披露目した。まずは13年度、