『ジュピター』観賞。 ウォシャウスキー姉弟による新作。 地球は、実は高度に発達した異星人の“農場”で、人間は栽培されていた。その地球でロシア移民のててなし子として生まれた娘、ジュピターが実は異星人の皇族と全く同じDNAを持っていることが判明。異星の権力争いに巻き込まれる。という話。 「高度な存在に栽培されていた人間」という設定や、親戚のおじさんの元で家政婦をして暮らすジュピターが「こんな生活もうイヤだ!」と愚痴を言っていたら、あれよあれよと異星の皇族だったとなる展開は『マトリックス』そのままである。 そもそも『マトリックス』によって切り開かれた「実はアナタは、今のアナタとは違う重要で大事な存在だった!」という、『ハリー・ポッター』や『トワイライト』に代表される、子供の現実逃避小説ジャンルに、大遅刻して来た感のある話だ。 本作で『マトリックス』におけるカンフー・ファイトに相当するのが、チャニ