苦しみの中にいる人を助けたい―。 そのように考え、 行動した人道主義が 支配の構造をつくり出してきた。 これはこの本の帯に書かれている文章。タイトル自体もそうですが、なかなか刺激的で挑戦的なものだと思います。 人道主義というと「良い介入・統治と悪い介入・統治を分ける基準」(5p)になるものだと考えられていますが、人道主義こそが統治を「する側」と「される側」を規定し、先進諸国による途上国への「支配」を正当化してきたのではないか?ということが著者の問題提起になります。 目次は以下の通り。 第1章 英領インドと人道主義―野蛮、独裁、無秩序 第2章 アフリカと人道主義運動―奴隷、ネイティブ保護、植民地主義 第3章 トラスティーシップの国際化と人道主義 第4章 貧困と支配―開発トラスティーシップの出現 第5章 人道的危機と介入―冷戦後の平和構築トラスティーシップ 終章 人道主義の二分法を超えて この
![五十嵐元道『支配する人道主義』 - 西東京日記 IN はてな](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1077b34f5e3558693f831be1ea333f67136c7916/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51rIL3toBIL.jpg)