5月下旬のある日、そろそろ一時のマスク不足も解消しつつあるかな、という感じが強まっていたころに、東京都23区内在住の私の家の郵便受けにも通称「アベノマスク」が届いていた。その前の週に「特別定額給付金」(例の10万円)の申込書類は届いていて、「もうアベノマスクは届かないのではないか」と思っていたのだが、届けられた。 要らないのに。 顔の下半分を全体的に覆える大きさもないような、ほぼ何のフィルターにもならない布でできた「給食マスク」は、単に物理的に役に立たないのだから、いらないのに。 国費から、何百億円だかかけた上に、追加検品で何億円だかかけて届けられた「やってる感」マスク。花粉症でマスクを着け慣れている人々が大半の巷からみれば、粗野で粗雑で奇妙で奇矯としか言いようのないマスク姿を衆目にさらしている政治家たちのコスプレでもしろというのだろうか。 https://t.co/tEAENGjtwI