「イノベーションデザイン」で日本を元気にする――。 こんなふうに書き出すと、「そんな大仰な話は自分とは無関係だ」と思ってしまう人は少なくないだろう。時代を革新するようなイノベーションを起こす種はそうそうあるわけではないし、時代の最先端を切り取るようなデザインはなかなか頭に思い浮かばない。 でも、ちょっと考えてみてほしい。景気の低迷が続く日本ではあるが、きちんと目を凝らしてみると、元気な商品や街は存在している。 実は、夢や気づきといった“元気の素”はいくらでもある。ところが、多くの人が意識しないまま、毎日を過ごしている。そこで、デザインの力を使って「新しいカタチやしくみ」にして、人に見えるように具現化する。すると、その「新しいカタチやしくみ」に共感した人同士がつながっていき、新しいネットワークやコミュニティーが生まれ、そこから文化が育まれる。それが新しい価値となる。 私たちの周囲にある諸々を