もう誰か決めてよお、わたしに向いてる仕事、勝手に決めてくれていいから、すごいAIとかが決めてくれたら、その仕事、大人しくやるからさあ。彼女はそう言い、みんなが笑った。私はあんまり笑えずに、いやいやいや、と冗談めかして発言した。それ地獄だから、SF映画とかでさんざん描かれてきた人類最悪の未来だから。 ぜんぜん最悪じゃないしわたしには最高ですよ。彼女はそう言う。私の半分弱の年齢の大学生である。私は母校に依頼され、卒業生として学生たちの就職相談に乗った。母校の企画の趣旨により、その場にいるのは女子学生と女の卒業生ばかりだった。終わってから非公式のお茶会に流れて、出てきたせりふが「誰か仕事決めてほしい」。就職活動に疲れたのはわかったけれども、その発想はないだろう、と思う。 人生は自由を勝ち取る戦いの連続であり、職業選択の自由なんて自由のなかでもいちばん基本的なやつだ。誰かに職を決めつけられるくらい
■あらすじ妬んだわ。お嬢様、 あんたの恋心を 見下せることだけが、 私の支えだった。 のちに“殺させた女”と”殺した女”になる二人が、共犯者になってしまう、ずっと前。あなたは音楽と美術が得意で、古典国語が嫌いな同級生。私は陸上部の奨学生。ただ友達でいられた頃の断片と、それぞれの来た道。 過去に連載していた『羣青(ぐんじょう)』というマンガの著者による番外同人集です。 ■ネタバレ注意報これは『羣青』の本編読後、「もっと登場人物のことが知りたい」という方向けの副読作なので、重要なネタバレや本編前提の展開がどんどん出てきます。本編で何が起きるか先に知りたくない方は、このノートの購読前に本編単行本の試し読みからご検討ください。 コミックス 全3巻発売中(書店リスト) 在庫切れの場合は、お近くの書店さんで直接ご注文頂くか、版元の小学館の直販から購入可能です。 ■ 更 新 履 歴No.05|2018/
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