犬派の僕が猫と暮らす理由 撮影&文:紫藤 咲 ねこさんを連れて帰るのはいいけれど、問題があることに気づくのは、帰りの道中でのこと。 情に流され、かつ、打算もあって引き取ってみたものの、ぼくは猫に関しての知識ゼロ。ノウハウなんてものが一切ない、ずぶの素人である。 ● それに加えて、ぼくは根っからの犬派である。 環境的にそうなったと言えなくはないのだが、とにかく犬しか飼ったことがない。 飼っていた犬が子を産んで、目も見えない状態から数匹育ててきたけれど、それだって親犬がいたから楽なものだった。触ろうとすれば威嚇もされたし、親が隠してしっかり保育。 ぼくがやってきたのは主に離乳食時期からで、そこまで育った子犬は食欲旺盛だし、離乳食もうちの両親が購入してきたものを手順通りに作って食べさせるだけで済んだ。 排泄のしつけを手伝ったけれど、排泄はじめはすべて親犬がやってくれていた。 ● だから犬はいい。