ドラム缶や民家の床下などから6人の遺体が相次いで見つかり、まれにみる凶悪事件に発展している兵庫県尼崎市の連続変死事件が、思わぬ形で「尼崎市」に風評被害を及ぼしている。今年10月以降、各メディアで連日、「兵庫県尼崎市の…」と報じられ、いつの間にか「尼崎事件」と呼ばれ始めたからだ。主犯格とされ、事件の重要人物だった角田美代子容疑者(64)=自殺=の顔写真をめぐっては、大半のメディアが尼崎市在住の別の女性と取り違えてもいた。尼崎市役所には市民から「尼崎の印象が悪くなる」との声が相次いで寄せられる事態で、市当局も困惑を隠しきれない。 【フォト】 美代子容疑者、特殊な自殺方法 気絶しても結び目が緩まないやり方で… ■住んでなくてよかった 「私は兵庫県尼崎市で育ち、地元に愛着を持っている。しかし、どうも世間の『尼崎』に対するイメージがよくない」。12月7日付の産経新聞朝刊「談話室」に掲載された尼