今更ながらに映画版のエヴァを観た。 シンジの隣で嬉しそうに笑うアスカを見て、もうそれだけで充分だった。 お祭り版とも言える本作はまさにその名の通り学園祭での風景が描かれる。 シンジと連れ添って楽しそうに練り歩くアスカ。楽しそうな2人が描かれるその画面端には今までの作品と地続きのキーパーソンが何度も見切れる。 しかしシンジに連れられたアスカは彼らに遭遇することはない。ただの一度もない。 この作品はまさにそういうことなのだ。ありえる可能性、現実に引き戻される可能性をことごとく排除した後に残った世界。シンジは彼らに遭遇することのないルートで、アスカを連れ歩く。決してフラグは立たないように。 終盤、学園祭も終わりの時間が近づき、ベンチに座る2人のシーン。遠くに片付け始めるクラスメイトの姿が見える。とりとめのない話からアスカの髪の話になる。大好きな両親からもらった大切なものなんだと自慢げに話す惣流・