魚にとっては、水はただ存在するだけである。水は魚の環境であり、魚は水に囲まれている。魚は水と一体化しているので、水が汚染されたり、なくなったりするまではその存在に気づかない。 魚は水の存在に気づかない。 ――フランスの諺 魚にとっては、水はただ存在するだけである。水は魚の環境であり、魚は水に囲まれている。魚は水と一体化しているので、水が汚染されたり、なくなったりするまではその存在に気づかないのだ。すると、この直接的かつ劇的な結果から直ちに言えることは、魚が生きて行くためには高品質な水が絶対的に不可欠ということだ。水がなかったら、魚は死んでしまうのである。 それと同じで、私たち人間は信頼というものになかなか気づかない。信頼は我々の社会に必要不可欠なものである。我々はそれに依存し、それを当然のものと考えている。それが汚されたり、壊されたりするまでは。その時私たちは、魚にとって水が欠かせないよう
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