ブックマーク / kfujiiasa.hatenablog.com (106)

  • 「鎌倉殿の十三人」・大江広元(おおえのひろもと) - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    今年始まったNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」は大河には比較的取り上げられることが少ない鎌倉幕府の草創期を扱った作品である。 鎌倉幕府や室町幕府では評定衆(ひょうじょうしゅう)と呼ばれる将軍を補佐して実力者が合議する機関があったが、草創期でまだ制度として確立していない時期に、その先駆けを構成した集団十三人と鎌倉殿と呼ばれた将軍が、題名の由来と思われる。 その構成人物のなかの一人が大江広元であり私のふるさとへとつながる歴史がスタートする。 元々学問を家業とする京都の下級公家出身で、源頼朝の招きに応じ鎌倉幕府創立を「文」の面から助けた大功臣の一人である。 幕府の初代政所(まんどころ)別当(べっとう・長官職)であり、幕府の基盤になる旧国司・郡司に変わる守護・地頭の設置などに貢献した。 この功績で数ヵ所の領地を得たがその一つが相模国(さがみのくに・神奈川県)毛利庄(もうりのしょう)であった。 広

    「鎌倉殿の十三人」・大江広元(おおえのひろもと) - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録
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    naoki0607 2022/01/25
  • 「坂の上の雲」と連合艦隊解散の辞 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    先日、長崎県対馬の万関瀬戸のことをこのブログに書いたが、関連した日露戦争の日海海戦を見直そうと思い司馬遼太郎さんの大作「坂の上の雲」を書棚から引っ張り出し、海戦に関わる第5巻、6巻を読み始めると止まらずつい最後まで読んでしまった。 このはよく知られているように日露戦争を縦糸に、四国松山出身の3人、正岡子規、秋山好古(あきやまよしふる)、真之(さねゆき)兄弟、を横糸にして明治という時代を描いたものだが、いつ読み返しても勃興期にある日がとてもまぶしく心が沸き立つような気がする。 折角の事なので何か書かねばと思ってしまったが、書く切り口が余りに多く、さてと思ったところで、終章に秋山真之が起草したといわれる「連合艦隊解散の辞」に関する記述がありこの事を書かせて貰うことにした。 連合艦隊とは元々戦時編成のもので通常は独立した例えば第一艦隊、第二艦隊などの単位で戦略的に運用される。 昭和期になる

    「坂の上の雲」と連合艦隊解散の辞 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録
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    naoki0607 2022/01/24
  • 「信玄餅」からの余談です - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    知り合いから山梨県土産として「信玄」というお菓子を頂いた。 いわゆる信玄袋といわれる袋の形をした包装に、個装のが、きな粉いっぱいにまぶされ小容器の黒蜜と同梱されている。 コーヒーと一緒に頂いたが、きな粉と黒蜜が混ざりあった味は独特の懐かしい甘さで美味しかった。 甲斐国・山梨県は云うまでもなく戦国大名・武田信玄の地元であり出陣する際の非常携行に由来があると、しおりに書いてあった。 武田信玄は軍事行動を起こすに当たって「兵站(へいたん)」と呼ばれる補給物資のことを重要視する武将の一人であった。 中でも糧の補給は最優先事項であり、「腹が減っては戦は出来ぬ」は当然の事ながら、もし補給が滞ると現地調達という名の略奪行動が始まり、住民からのゲリラ戦や占領時の不服従につながる。 軍事携行には利便性や腐敗しにくい等も求められ戦国大名も知恵を絞ったが、武田軍の携行には小麦粉を使う太麺「ほうとう

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    naoki0607 2022/01/11
  • ベルベル人 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    私が初めてベルベル人という言葉を聞いたのはアメリカ映画「風とライオン」を大阪市内確か道頓堀にあった劇場で観た時で、私は封切り映画として観た記憶があるので1976年のことである。 余談ながらこの映画は私が観てきた映画のなかで10指には入ると思う映画で、北アフリカ・モロッコを舞台に、植民地化の波にのみこまれそうな20世紀初頭、ショーン・コネリー扮するベルベル人・リフ族々長が、キャンデス・バーゲン演じる米国婦人とその子供を誘拐、それによって起こるモロッコ、米、仏、独間の戦闘や族長と婦人との心の交流が描かれる。 ・風とライオンのパンフレット それ以来、映画やTVの紀行番組などで数回「ベルベル人」を耳にしては興味を覚えていたが、先日借りたを返しに行った近所の図書館でたまたま「ベルベル人 ー 歴史・思想・文明」ジャン・セルヴィエ(仏)著 私市正年/白谷望/野口舞子訳 白水社刊 を見つけて借り出した。

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    naoki0607 2021/12/20
  • ブリジストンのEV対応 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    一昨日のこのブログで自動車産業が直面する脱炭素~EV(電気自動車)化の動きについて書いた。 この動きは自動車産業を下支えする部品メーカーも完成品メーカー以上に揺らしており、例えばエンジン関係の部品メーカーは仕事が無くなる事態に直面する。 反面、世界有数のモーターメーカーに成長した日電産などは更なる業容拡大の機会がそこにある。 そんな中、日経新聞に掲載された「ブリジストンEV整備の黒子」「進む水平分業が商機」「車新興の保守サービス狙う」との見出しの記事はタイヤメーカー・ブリジストンが迫るEV化の大波の中で生き残りを目指して新たなビジネスを立ち上げようとするもので個人的にその着眼点の素晴らしさに感動してしまった。 ブリジストンは云わずと知れた日を代表する企業のひとつで米国タイヤメーカー・ファイアストンを買収して、世界No1タイヤメーカーの座をフランスのシュランと争っている。 しかし近年中国

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    naoki0607 2021/12/16
  • ハンディキャップとゴルファーの不思議 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    このブログを見て貰っている方から聞かれたこともあり以下を書いておくことにした。 ゴルフをしている人には周知の事だが、アマチュアの競技や、みんなが集まって楽しむコンペと呼んでるゲームでは成績のいい人が優勝したり上位にくるとは限らないようになっている。 もちろんプロの試合やトップアマチュアが出場するスクラッチ競技と呼ばれるものはスコアーが全てで順位が決まる。 楽しむゴルフが過半を占めるアマチュアにはハンディキャップが腕前に応じて決められ、その時点の実力と思われるレベルに対してプレーが良かったか、悪かったかで成績の最終結果が決まる。例えば Aさん:ラウンドスコアー90、ハンディ10、ネット80 Bさん:ラウンドスコアー95、ハンディ20、ネット75 で来Aさんのスコアーがいいのだが競技の順位はBさんが上位となる。 だからその場の成績を目指すのならハンディは多いに越したことはないが、やはり人間世

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    naoki0607 2021/12/07
  • 倍賞千恵子さん「年齢なんて、数字にすぎない」 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    日経新聞の特集記事「人生100年の羅針盤」に俳優・歌手 倍賞千恵子さんが登場されている。 倍賞さんは私の好きな俳優の一人で2019年4月28日のこのブログでTVの「サワコの朝」に出演された事を書いたことがある。 今年6月で80歳を迎えられたそうで写真を見ても年相応の変化のようで、無理に容姿を作られず自然体のところがとても好感がもてる。 記事の中でこれまで腎臓結石、脊椎を痛める、乳ガンなどに苦しまれたそうで一時期その影響が容姿にも表れどうされたのかと思っていたがどうやら健康を取り戻されたらしい。 私が若い頃の青春スターは日活の吉永小百合さんと松竹の倍賞さんがその双璧だったが、その倍賞さんの出世作「下町の太陽」は今回初めて知ったのだが山田洋次監督の作品とのことで、「なるほどな」と思ってしまった。 倍賞さんは「男はつらいよ」シリーズの「さくら」や「家族」「故郷」などの「民子」役で山田洋次監督の映

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    naoki0607 2021/11/29
  • 泉寿会ゴルフと本多平八郎忠勝 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    ◎昨日はホームコースで70歳以上が参加する泉寿会の例会、初参加の方が一人組み合わせに入りラウンドしたが、下の名前が「忠勝」と書かれており私が「徳川四天王の一人・多平八郎忠勝ですね」と言うと、まさしくその由来で名付けられたとのこと。面白い出会いだった。 スコアーは前半46、後半40、トータル86、目標の90切りはOKながら前半1ホールの4オーバー、OBの大叩きが悔やまれる。 私は防長二州と呼ばれた山口県の出身なので、一帯を治めた毛利氏ひいきからすると関ヶ原の仇敵とも云える徳川氏はどうも好きになれず、このブログでも関連することにあまり触れた事はない。 今回行きがかりから初めて徳川家臣の事を書く気になった。 徳川氏に仕える多氏は大族で武の面では忠勝の、文の面では謀略の才能を発揮した多正信の系統が家康の天下取りを支えた。 多平八郎忠勝の初陣は13歳の時、家康が今川氏の保護の元に置かれていた

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    naoki0607 2021/11/22
  • 「カムカムエヴリバデイ」の不思議な記憶 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    NHKの連続TV小説「カムカムエヴリバデイ」が始まった。 ラジオ番組の英会話教室を軸にしたドラマらしく、前の「おかえりモネ」とはだいぶ雰囲気が変わった印象を受けている。 始まったばかりで話の中身に立ち入ることはまだまだ出来ないが、この題名になっている「カムカムエヴリバデイ」は戦後昭和21年に始まった番組のオープニングの歌が元になっているとのことで、曲は「証城寺(しょじょうじ)の狸ばやし」を使っている。 ♪︎♪︎Come come everybody. How do you do, and how are you? Won’t you have some candy? One and two and three, four, five. Let’s all sing a happy song. Sing trala la la la.♪︎♪︎ 実はこの連続TV小説が始まる前のNHKの色々なプ

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    naoki0607 2021/11/08
  • 般若寺(コスモス寺)歴史と文学 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    コスモス寺として知られる奈良郊外にある般若寺へ行ってきた。名前の由来は都を奈良・平城京に遷(うつ)して後、天平7年(735)聖武天皇が都の鬼門(北東)を守るため大般若経を納める卒塔婆(そとば・供養報恩の為の建造物)を建てられたのが起こりとされる。 この寺は時代の流れの中で幾多の事件や戦火に遭遇しており、折角の機会なのでこの内文学とも関わりのある三つのことを書くことにした。 ①平家物語 平家の南都攻め 後白河法皇や藤原氏などを排除して朝廷の権勢を一手に握った平家・平清盛に対し、南都と呼ばれた奈良の東大寺や興福寺は旧朝廷とも関係が深く、驕(おご)る平家に反感を抱いていた。 治承寿永の源平合戦のさきがけとも云える以仁王(もちひとおう)と源頼政(みなもとよりまさ)の挙兵等もあり僧兵の軍事力を持つ寺社勢力を抑えにかかった平家に対し南都側が反抗したため、平家が東大寺、興福寺など主要な寺社を焼き払った。

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    naoki0607 2021/10/25
  • タイの洪水レストラン - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    日経新聞を読んでいると「国際・アジアBiz」という紙面の「アジア便り」というコラムにおよそ日経らしからぬバンコクから『タイ「洪水レストラン」人気』と題して面白い記事が載っていた。 その骨子は次のようなものである。 〈〈バンコク北方ノンタブリ県にあるチャオプラヤー川沿いのレストランが話題になっている。 雨季終盤の長雨で川が増水して店舗が浸水したが、そのまま営業を続け、洪水のスリルを味わえる場所として売り出したところSNSで動画が拡散にわかに人気店になった。 タイは2011年に大洪水が発生し日系企業も含めて大きな被害が出た。無邪気な市民をよそに行政や企業は緊張感を高めている。〉〉 気になってYouTubeで「タイ洪水レストラン」で検索してみると簡単にその動画が出てきた。 通常では考えられないような、川をボートが通るとその波が押し寄せるような状況で子供も含め事をしている。 ノンタブリ地区は私の

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    naoki0607 2021/10/18
  • 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    私のふるさと山口県は朝鮮半島に近い関係からか神功皇后伝説が多い地域で、民謡不毛といわれる県ながら唯一広く知られている幕末お台場(砲台)建設で唄われたという民謡「男なら」の1番と2番の詞の最後にも神功皇后が出てくる。 1番、♪︎♪︎神功皇后さんの雄々しき姿が鑑(かがみ)じゃないかいな オーシャーリ シャーリ♪︎♪︎ 2番、♪︎♪︎神功皇后さんの鉢巻き姿が鑑じゃないかいなオーシャーリ シャーリ♪︎♪︎ また生地・厚狭の名前の由来伝説のひとつとして、江戸時代萩藩毛利家が領内各地の情報を上申させた「防長風土注進案(ぼうちょうふうどちゅうしんあん)」の「鴨庄の内厚狭村」の章に以下のような記述がある。(現代文に直す) 『当村は昔、朝日市(いち)といっていた。それは(隣村)船木市の外れに古今未曾有の楠の大木が有り~~朝日市は大木に遮られて太陽が樹上に昇って始めて拝すことになるので朝日市と呼ばれたが、いつ

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    naoki0607 2021/09/27
  • 代官所日記のまえがき・肥中(ひじゅう)の港 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    今年8月の日経新聞特集記事「NIKKEI STYLE」でコロナウイルスが終息したら訪れたい、「爽快なドライブを楽しむ絶景の橋10選」と題して各種の専門家が選んだ橋が特集されていた。 その1位が山口県下関市の北端、日海に浮かぶ角島(つのしま)と土を結ぶ「角島大橋」で全長1780mのこの橋を渡る時の海の景色を「心を奪う青の美しさ」と表現していたのが記憶に残っている。 同級生から送って貰った角島大橋 この角島大橋よりすぐ南に位置するのが天然の入江に恵まれ古くからの日海航路の港であった肥中(山口県下関市豊北町)である。 室町時代山口に拠を置き大陸貿易で財を成し西国に君臨した大内氏はこの地に船倉や関を設けて関奉行を置き、山口から肥中まで肥中街道を通じさせて山口の外港の一つとして機能させた。 大内氏滅亡後は室町時代~江戸時代を通じて毛利氏の支配となったが、毛利氏もこの地を日海流通航路支配の拠

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    naoki0607 2021/09/23
  • 連休中の日常(日乗)二題 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    ☆19日(日)は近くに下宿して通学中の孫の一人が用事で訪ねて来たので家内が手巻き寿司を用意して昼を共にした。 勉学の様子を尋ねたところ、自分も共同で研究発表したという8月末にオンラインで開催された「日品科学工学会」の大会報文集を渡してくれた。 正直言って「品科学」という分野には全く馴染みがないが、報文集のさわりを読むと、品産業を取り巻く生産加工、流通供給、美味しさ、健康機能性、等々に科学的なアプローチを行う取り組みを包括しており、産、官、学が参加した学会が形成されているようである。 この際と思い孫の発表した内容の要旨を含め少しずつ興味の有りそうなところを拾い読みはじめているが、品の美味しさ等人間の感覚に関わる評価方法として使われている「官能評価」についても色々な角度から論文の中に言及されている事が分かった。 数十年前までは「官能検査」と呼んでいた方法だが私も現役時代、「臭い」な

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    naoki0607 2021/09/22
  • 映像の世紀プレミアム・英雄たちの栄光と悲劇 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    1995年に始まったNHK「映像の世紀」はアメリカABCと共同製作による、20世紀を世界各国に保存されている映像をもとに色々な角度からひもとくドキュメンタリー番組で、私もテーマによって楽しませてもらってきた。 「映像の世紀プレミアム」はテーマごとに新しい映像も加えながら再編集されたもので現在、順番に再放送されている。今回録画して観たのは「英雄たちの栄光と悲劇」と題するもので誰もが知る英雄たちの知られざる部分も含めたストーリーが当時のモノクロ映像と共に迫ってくる。 旧知の内容は別にして、私がこの番組で初めて知ることが出来た事実を書き残して措くことにした。 ・チャールズ・リンドバーグ(翼よあれがパリの灯だ) 大西洋単独無着陸飛行に成功したリンドバークは後年ナチスドイツ・ヒットラーに傾倒し母国アメリカから裏切り者扱いされていた時代があった。 ・ロンメル将軍(砂漠の狐) アフリカ戦線で自軍の兵力を

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    naoki0607 2021/09/14
  • 地域のゴルフ中止と志賀の都 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    このところゴルフの予定日が雨にたたられっぱなしで昨日は約1ヶ月ぶりのゴルフ、地域のコンペだったのがやはり強雨の予報で前夜に中止連絡が幹事からあった。 やむを得ず朝からその代わりの練習場に行ってきた。 最近、この練習場で2~3の同年輩の方と知り合いその縁で元クラブチャンピオンの方から色々なスイングのアドバイスを受ける幸運に恵まれている。 キャンセルしたゴルフ場は滋賀県大津市にある。 天智天皇(てんちてんのう)の時代、百済を後押しする大和朝廷軍は白村江(はくすきのえ)の戦いで唐、新羅(しらぎ)の連合軍に大敗した後、人心一新と大陸からの軍事侵攻に備えるべく667年近江国(滋賀県)に大津京が造営遷都(せんと)された。 このゴルフ場は瀬田川を越えて北西方向に大津京跡を見下ろせる位置にありその事も楽しみにしていたのだが残念でならない。 この大津京がいわゆる志賀の都である。都は天智天皇死後に起こった古代

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    naoki0607 2021/09/03
  • インドへの考察⑤中国に取って代われないインド - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    いちばん上の孫とインドの先行きについて話した経緯から、インドについては出来るだけニュースや情報をウオッチするようにしており、この事は今までもこのブログに書いてきた。 日経新聞のGLOBAL EYE という紙面のNIKKEI Asia に掲載された Opinion のコラムでカナダ・アジア太平洋財団の特別研究員 ルパ・スプラマニャさんが「中国に取ってかわれないインド」と題して寄稿されている。 この財団はカナダ政府系らしくルパさんは名前がヒンドゥー由来のようでインド系の人と思われる。 その要旨は ☆民主主義国の間では「好戦的な」中国より民主主義国インドとの経済貿易関係を強化すべきという議論がある。 ☆然し欧米の大企業が中国からインドへバリューチェーンの中心を変えるような動きは見られない。 ☆インドは地域の経済連携、TPP(環太平洋経済連携協定)RCEP(東アジア包括的経済連携協定)に参加できて

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    naoki0607 2021/08/31
  • 「よくわかる一神教」 - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    私は墓参りや仏壇の前で手を合わせることは自然にするが、振り返って見ると個人的には無信心無宗教の気がする。 然し歴史が好きなので日史、各国史等のを読んできたが、その中で宗教の持つ重さにはそのよい面、悪い面も含めて考えさせられる事が多い。 佐藤賢一著「よくわかる一神教」集英社刊 を読み終えた。 副題が「ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から世界史をみる」となっているように、その成り立ちからの歴史を古代、中世、近代・現代の3部に別けてひもといてゆく。 世界の多くの宗教は多神教だが、一神教のキリスト教が世界全人口の32.9%イスラム教が23.6%を占めこの両者で世界人口の半数以上の信者を有している。 ユダヤ教はほとんどの場合ユダヤ人が信じるいわば民族宗教だが、キリスト教とイスラム教は世界宗教といえる。 これらの三つの一神教はよく知られているように何れも中近東世界に生まれ、ユダヤ教の聖典・旧約聖書

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    naoki0607 2021/08/26
  • 厚狭毛利家代官所日記⑩嘉永4年(1851)①捨て子のたらい回し - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    8月9日の続き 厚狭毛利家給領地内の民政を書き記した代官所日記には幕末近くになると「捨て子」に関する記述が増え、当時の世相を著しく反映したものになっている。 この中で捨て子が「たらい回し」された事件があり、その経過を日記の記載順に、分かる範囲で現代文でフォローしてみる。 『10月2日 ・畔頭(くろかしら・村役人で庄屋に次ぐ役職)弥三郎に退役を申し付けた。 当年春、弥三郎方へ捨て子があった事を隠し、その子を更に捨てたと聞いたためそのように申し付けた。 ・捨て子の件について弥三郎を詮議(せんぎ)したところ白状した。このことは公辺(藩の宰判の事と思われる)にも聞こえ、目明かしが調べた事と詮議したことで次のように「覚」として書き留めた。 ※4月に入った頃、船木小野村の神代謙蔵様方へ男子1人が捨てられた。乳が無いので聞き合わせしたところ山中市(いち)の助五郎と吉蔵が云うには川棚村に宜しいところがある

    厚狭毛利家代官所日記⑩嘉永4年(1851)①捨て子のたらい回し - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録
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    naoki0607 2021/08/19
  • 「雪舟もなか」「雪舟の里饅頭」のお供え - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録

    岡山県倉敷市に住む娘が大阪で下宿中の孫を連れ帰る為我が家に孫と一緒に立ち寄った。 仏壇にお供えを持参したのが全て岡山由来の「ぶどう」「白桃のゼリー」と和菓子の「雪舟もなか」「雪舟乃里饅頭」。 果物の方は産地柄よくわかるが、和菓子の雪舟を見て「ん?」となってしまった。 雪舟はよく知られているように室町時代の水墨画家で、作庭家としても知られる。 室町時代西国きっての大々名として、山口を拠点にしてふるさと厚狭を含む広大な地域を領した大内氏の庇護(ひご)を受け、中国・明に渡って画業を磨き、帰国後国宝級の水墨画を残しその後の画壇に大きな影響を与えた。 大内氏は自らを朝鮮・百済(くだら)の王族の子孫と称し、大陸との交易を計画実行して富を築き、室町幕府へも影響力を行使した。 雪舟の明への派遣は大内氏の大陸政策の一端が垣間見える気がする。 大内氏の拠点であった山口市には懐かしい「雪舟の庭」が遺されている。

    「雪舟もなか」「雪舟の里饅頭」のお供え - 厚狭吉亭日乗・神戸残日録
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    naoki0607 2021/08/13