わたしは炎天下の中を歩いていた。マトモじゃない DOG DAYS 、今日もクソ暑い。頭のネジが吹っ飛んでイカれちまいそうだ。吹き出した汗がパンティーまでグッショリ濡らしちまう。 わたしは何かを蹴飛ばして立ち止まった。見下ろすと足元には見慣れない赤い果実が転がってる。小さな蟻が群がって腐って崩れた果実もあった。 ふと見上げると青葉の間から赤い果実が垂れ下がっていて、熟れて裂けたその赤い果実は繁殖期の雌狒狒ようにその恥部を淫靡に晒し夏の日差しを浴びていた。 わたしは落ちていた果実(腐っていない方)を手に取って、まだ新鮮で瑞々しい濡れている裂け目に両手の親指を潜り込ませ、力を込めて赤い果実を割いた。小さく弾けるような音をたてて固い外皮が裂け目を広げる。 剥き出しになった果実は 生々しい 臓物のように赤黒く妖しい艶を放っていた。そしてそれは、まるで卵巣に入ったまま塩漬けにされた鮭科の卵、筋子のよう