数土直志 【脱テレビ?『ガンダムUC』の驚き】 少し早いが2010年のアニメ界を予測してみて欲しい。2010年の注目の作品は何だろうか?数ある作品の筆頭に、『機動戦士ガンダムUC』が加わることは間違いないだろう。何しろ「ガンダム」は、いまや国民的キャラクターブランドである。その最新作、しかも人気の高い宇宙世紀のシリーズと来れば、アニメ雑誌でなくても取上げたくなる興味あるタイトルだ。 しかし、2010年に『ガンダムUC』が注目されなければいけないのは、作品それ自体だけでない。むしろ、『ガンダムUC』が現在進めるビジネス戦略のほうが、アニメ業界全体にとってより重要でないだろうか。 2007年からアニメ業界が下方トレンドに入ったことは、既にたびたび指摘されている。その理由には作品の過当競争や特にマニア向けの作品の収益を支えてきた映像パッケージ市場の売上げ不振がある。こうした混迷を抜け出すべく、
数土直志 【はじまったアニメの世界同時展開】 この4月、2009年に最も期待のかかるアニメ作品のひとつである『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCAMIST』が、世界で一斉リリースを行なうことが話題を呼んでいる。アジア地域ではテレビ放映、北米、フランス、オーストラリアでインターネット配信を使い、日本の放映から1週間以内で、各国で合法的に番組を鑑賞出来る。 アニメ作品の海外同時リリースは、昨年来徐々に始まっており、これまでにもいくつか例がある。それでも今回の試みは、世界4大陸にまたがっていること、そしてスーパータイトル『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCAMIST』で行なうことで、これまでにない驚きを人々に与える。2009年に始まったアニメビジネスの世界展開が大きな変化を迎えたことを象徴するような出来事になっている。 こうした変化は、『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCAMI
日本貿易振興機構(JETRO)は、2008年に行なった北米のオンラインゲーム市場に関する広範囲な調査レポート「「北米オンライン市場調査報告」を1月から公式サイトで提供している。2003年以降ジェトロが定期的に行なっている海外のコンテンツ関連レポートの一環である。 ジェトロはこれまで、幅広いコンテンツやゲーム、アニメ、マンガ、音楽などをテーマ別、地域別に調査してきた。これらは海外での日本発のコンテンツ関連市場の規模や流通の仕組みに関する貴重な情報、レポートとなっている。 オンラインゲームについては、市場規模が大きく普及率が高い韓国と中国についての個別の調査をあるが、それ以外の国については今回が初めてのものになる。 また、北米のコンテンツ市場の調査は、アニメ、映画、音楽に続くものである。北米のオンラインゲーム市場は現在アジアに較べて普及が遅れているとさており、その規模や現状は日本ではあまり
大手エンタテインメント企業のバンダイナムコホールディングス(バンダイナムコHD)は、代表取締役会長と代表取締役社長の新たな就任を発表した。4月1日付けで同社の代表取締役社長に現バンダイナムコゲームス代表取締役社長の石川祝男氏が就任する。現代表取締役社長の高須武男氏は、代表取締役会長に就任する。 高須武男氏は1999年にバンダイの社長に就任、2005年にバンダイナムコHDの初代社長と就任している。バンダイとナムコの経営統合後、初めての社長交代となる。 石川祝男氏は1978年にナムコに入社、ナムコ、バンダイナムコゲームスで取締役を歴任後、2006年にバンダイナムコゲームスの代表取締役社長に就任した。バンダイナムコHDによれば、今回の異動は、グループの運営体制を2名の代表取締役によるガバナンスに移行することで、経営と事業拡大を目指すためとしている。 4月1日以降は、高須代表取締役会長がグルー
玩具会社のウィズは、平成21年5月期の第2四半期決算と通期決算の業績予想を大幅に下方修正した。 これは全体で個別商品あたりの売上が減少したほか、ロイヤリティ売上げが大きく減少していること、OEM新商品の発売中止などが業績に影響を与えているためである。 第2四半期の売上高は当初予想の24億円から16億5000万円に減少し、前期の18億1100万円を下回る。また営業損失が4億5000万円の予想から7億円に、経常損失は4億5000万円から7億円に、当期純損失は2億4000万円から8億6000万円にそれぞれ赤字幅が拡大する。 通期連結業績予想では売上高64億円から40億円に、営業利益は2億円から12億5000万円の赤字に、経常利益は2億1000万円から12億5000万円の赤字に、当期純利益は2億3000万円から16億円の赤字に引き下げられた。この結果、前期に続く赤字決算の予想となる。 ウィズに
「特殊映像ラボラトリー」 第3回 2008年特殊映像総決算!(1) 【2008年の邦画アニメ映画】(1) 斉藤守彦 年末を迎え、各種メディアでは2008年の総括やら総決算が花盛り。そこで、アニメ、特撮映画といった、いわゆる特殊映像を扱う当ラボラトリーでも、2008年の成果を検証しようという試みである。 【2008年の邦画アニメ映画】(1) この年は「ハウルの動く城」以来の宮崎駿監督作品が公開されるとあって、周囲の期待は、すこぶる大きかった。その“宮崎アニメ”最新作「崖の上のポニョ」は、現時点で興行収入154億円。正月も引き続き上映されることから、さらにこの数値は伸びるだろうが、160億円を上回ることはないだろう。(「ポニョ」についての興行推移や詳細については、本連載1=「『崖の上のポニョ』早すぎる検証」を参照されたし) 正月、春、ゴールデン・ウィーク、夏休みの、いわゆるレギュラー・ア
11月5日に発表されたバンダイナムコホールディングスの平成21年3月期第2四半期(20年4月~9月)の業績が、売上高と利益の双方で前年同期を下回った。また、8月6日に発表されていた予想数値からも下振れをするなど、全体に不調さが目立った。 第2四半期までの連結売上高は1907億9500万円(前年同期比10.6%減)、営業利益は55億7600万円(同63%減)、経常利益は72億7500万円(58.1%減)、当期純利益は12億8200万円(83.9%減)である。 バンダイナムコはこうした業績について、国内の家庭用ゲームソフトの一部タイトルの発売が第3四半期に延期となったこと、アミューズメント市場の環境が厳しくかった業務用ゲーム機の販売が低迷したことなどを理由としている。また、投資有価証券の評価損を計上や米国地域での税金費用の増加も利益面の低下につながった。 しかし、事業ごとでは、トイホビー事
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く