日本医師会は7日、人体を特殊加工して展示した「人体の不思議展」について、同会の生命倫理懇談会が「遺体の扱いにおいて人の尊厳に反し、倫理的に認められない」とする報告をまとめたと発表した。 同展は2002年から各地で開かれ、当初は地元医師会も後援した。その後、遺体を営利目的で取り扱っているなどの批判があり、後援しないようになった。 京都と石川では、医療団体などが、県や政令指定市の許可なく遺体を保存したとして死体解剖保存法違反の疑いで主催者側を刑事告発したが、不起訴処分(嫌疑不十分)となった。生命倫理懇談会は、死後の人体の取り扱いについて「明確なルールを定める新たな立法を考えていく必要がある」と指摘した。