背景 近年、人工知能(AI)は加速度的に進化を続け、ノイズから画像を生成する拡散モデルの開発と、それを基盤技術とする画像生成AIモデルであるStable Diffusionの登場により、画像生成AIの一般における使用が爆発的に広がった。一方、このような新しい技術の使用に関する適切なガイドラインや法制度は未成熟であり、様々な問題が生じている。 具体的には、①特定のイラストレーター等創作者の著作物を、他者が著作者に無断で画像生成AIに学習させ、その創作者の制作物の特徴を模倣した画像及びそれを生成できる学習済みAIモデルを公開する1)、又は、②他者が無断で著作物を画像生成AIで直接的に改変し、異なる著作物のように公開する2)といった行為が後を絶たない。Stable Diffusionや派生する画像生成AIモデルが使用した学習用データには無断転載が問題視される画像投稿サイトであるDanbooruの