2月3日の別府大分毎日マラソン。世界選手権代表即内定の2時間07分台にこそ届かなかったものの、川内優輝(埼玉県庁)はその力が確かなものであることを、強烈にアピールした。 他の選考レースとは違い、外国人招待選手の自己記録が2時間10分台と、日本勢に優勝のチャンスが十分あった大会。そのレースを面白くしたのが、ロンドン五輪6位の中本健太郎(安川電機)だった。ペースの変動が大きいながらも、予定の5km15分10秒より若干遅れて進んだレース。28km手前で先頭集団が思うように引っ張ってくれないと判断した中本は迷わず前に出た。 それに反応したのが川内だった。そこから二人でペースアップして一騎討ちになると、お互いにスパートをかけ合う積極的な戦いが始まった。ともに「日本人同士で牽制し合ってタイムを落とすようなレースはしたくない」という思いがあったからだ。 その熱い戦いの決着は残り1.6kmのところで