先月から二カ月弱の間、日本にいる。新刊プロモーションのための一時帰国だ。大阪、福岡、宮崎と移動しながら書店さんに挨拶をし、サイン会2件、講演会2件、取材十数件をこなし、なんとかひと段落ついた。その間も原稿の〆切は止まらない。日中は動き回り、夜はホテルで執筆、寝落ちという日々が続いた。
人気漫画家の萩尾望都さんが過去の大泉時代のことをほぼ初めて語った『一度きりの大泉の話』(河出書房新社、2021年4月)が話題を集めています。 少女マンガの変革を目指した女性たちが集まったあの時代を、男性中心の漫画史に正面から位置づけた『萩尾望都と竹宮惠子 大泉サロンの少女マンガ革命』(2020年3月、幻冬舎新書)の著者である中川右介氏は、今回の本で、大泉の核だった二人のすれ違いや新事実が明確になっても、大泉時代の重要性は変わらない、むしろ少女マンガ“革命”の中身は、二人の考えよりもっと広く重要なことだったのでは、と問いかけます。その意味とは――。 * * * 本稿は『萩尾望都と竹宮惠子 大泉サロンの少女マンガ革命』を読んでいただいた方へ向けて書かれる。 (敬省略) 左から、 萩尾望都『一度きりの大泉の話』(河出書房新社)、竹宮惠子『少年の名はジルベール』(小学館)、竹宮惠子『扉はひらく い
アルテイシアの熟女入門 2019.12.24 公開 ポスト 「おっぱい大きいねー!」と言った彼にこのJJコラムの感想を聞かせてほしいアルテイシア 顔や二の腕は膨らむのに、乳はしぼむ。これもJJ(熟女)のSF(すこしふしぎ)現象だ。ちなみに背中も膨らむので、ブラのアンダーがきつくなる。 私は二十代から体重はほぼ変わっておらず、ぽっちゃり人生をのしのしと歩んできた。体重は変わらなくても、加齢によって「締まりのあるデブ」から「ダルダルのデブ」へとデブの種類が変わるのだ。この2つはフドウとハート様ぐらい違う。 とはいえ世紀末に住んでるわけじゃないので、デブの種類が変わっても困らない。脂肪が多い方が飢饉に強い・水に浮くなどのメリットもある。
最近すごく精神的に不調で、何も楽しいことが思いつかず全てが行き詰まっていてうまく行かない気がする。 家にいると気が滅入るばかりなので外に出たのだけれど、空はこんなにスカッと気持ちよく晴れ渡ってるにもかかわらずなぜ自分の精神はこんなに沈んでいるのだろうとネガティブな気持ちになるばかりだった。 些細な物音や人の話し声にすぐ苛ついてしまうし、誰にも会いたくないしどこにも行きたくない。でも家にはいたくない。そんなときは特にあてもなく繁華街の中をふらふら歩いたりするのだけど、そんなときに限ってすごくつまらない人に話しかけられたりしてしまうのだ。 アメ横の近くで若い女性に、 「すみません、ちょっといいですか」 と話しかけられた瞬間は、ひょっとしたら道を訊かれるだけかもしれないからちゃんと愛想よく対応した。
こんにちはー、と言いながら部屋に入ると誰もいなかったので、部屋の隅の椅子の上の、猫がいつも居場所にしているところに向かう。いた。よく眠っている。眠っている猫の頭を撫でると猫は眠そうに目を少しだけ開けて、僕の顔を見て撫でているのが誰かを確認すると、ニャ、と短く小さく鳴いて、また目を閉じた。 これが昔だったらな、と思う。僕の足音を聞いただけで駆け寄ってきて、足元にまとわりつきながらニャーニャーニャーニャーとうっとうしいくらいに何かを訴えかけてきたのに。猫が最近明らかに昔より冷たくなっている。理由は簡単で、一緒に住まなくなったからだ。 前にこのシェアハウスに住んでいたときに猫を飼っていたのだけど、いろいろあって近くにある別の家に引っ越すことになって、そして新しい方の家がペット禁止だったので前の家に置いてきてしまったのだ。それは一時的な処置のつもりで猫と一緒に暮らせる物件にすぐ移る予定だったのだけ
人と話すのが苦手だ。ご飯を食べるのが面倒だ。少しだけ人とずれながら、それでも小さな幸福を手にしたっていいじゃないか。自分サイズの生き方の記録。 バックナンバー 選択してください 【居場所を考える】シェアハウスに飽きてき...猫を撫でて一日終わるうすっぺらい布の袋薬がなくなったときどき頭の中がワーッとなる今から何されるんだろう検札が怖い話しかけてくる奴は全部敵旅から帰りたくない旅立つのが下手だ体がだるい最近猫が冷たいカレーだったら食べられる夜中にコンビニに行くからあげばかり食べてしまう同じことを続けられない早く着きすぎてしまうおっさんになる覚悟居酒屋が怖い身体を忘れるもっと見る pha 1978年生まれ。大阪府大阪市出身。現在東京都内に在住。京都大学を24歳で卒業し、25歳で就職。できるだけ働きたくなくて社内ニートになるものの、28歳のときにインターネットとプログラミングに出会った衝撃で会社
漫画の仕事 2018.04.03 公開 ツイート 荒川弘、いくえみ綾、海野つなみ、冬目景――彼女たち4人の漫画家が語る「伝える」ということ。 木村俊介 少年誌・青年誌・女性誌において読者の心を刺激し続けている4人の女性漫画家のロングインタビューが収録された『漫画の仕事』(幻冬舎コミックス刊)が絶賛発売中。 彼女たちが常に考え続けている《伝える》ということの原点、制作過程、思考方法など、普段あまり語られることのない部分をインタビュアー・木村俊介が深く聞き出した一冊です。 今回は、その中から〈いくえみ綾「妄想を練るものが漫画」〉の一部を少しだけご紹介します。 いくえみ綾「妄想を練るものが漫画」 「漫画の物語は、コマによって、何かを『切り取る』ものなのかもしれません。 社会で起きるかもしれないことを『切り取る』『拾っていく』ことはできます。 すべてを描ききるなら、いつかはボロが出るかもしれません
昔から、人との会話というものが全然わからなかった。 何を話したらいいのか全く見当がつかない。いい年になった今ではわからないなりにその場をしのぐ術をいろいろ覚えたのである程度取り繕えるようになったけれど、10代や20代前半の頃は本当に会話が全然できなくて、自然に会話ができる(ように見える)普通の人々に対して敵愾心を募らせていた。 なんでみんな会話なんていうよくわからないゲームが自然にできるんだろう。あのつまらなさにどうしてみんな耐えられるんだ。そもそも話題というものがわからない。天気の話とかどうでもいいしテレビの話とか全然知らない。世間話って無意味だろ。相手の発言の一つ一つにどういう意図があるのか全く読み取れない。どう応答すれば正解なのか。難易度がベリーハードの早押しクイズ大会だ。なんでみんなそんなに喋りたいことがあるんだろう。僕は人に対して喋りたいことなんてほとんどないんだけど。僕に対して
永田夏来 1973年長崎県生まれ。2004年に早稲田大学にて博士(人間科学)を取得。現在は兵庫教育大学大学院学校教育研究科助教。専門の家族社会学ほか、インターネットや音楽、漫画などサブカルチャー分野でも活躍中。 pha 1978年生まれ。大阪府出身。京都大学卒業後、就職したものの働きたくなくて社内ニートになる。2007年に退職して上京。定職につかず「ニート」を名乗りつつ、ネットの仲間を集めてシェアハウスを作る。2019年にシェアハウスを解散して、一人暮らしに。著書は『持たない幸福論』『がんばらない練習』『どこでもいいからどこかへ行きたい』(いずれも幻冬舎)、『しないことリスト』(大和書房)、『人生の土台となる読書 』(ダイヤモンド社)など多数。現在は、文筆活動を行いながら、東京・高円寺の書店、蟹ブックスでスタッフとして勤務している。Xアカウント:@pha
上野千鶴子 社会学者・立命館大学特別招聘教授・東京大学名誉教授・認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了、平安女学院短期大学助教授、シカゴ大学人類学部客員研究員、京都精華大学助教授、国際日本文化研究センター客員助教授、ボン大学客員教授、コロンビア大学客員教授、メキシコ大学院大学客員教授等を経る。1993年東京大学文学部助教授(社会学)、1995年から2011年3月まで、東京大学大学院人文社会系研究科教授。2011年4月から認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。専門は女性学、ジェンダー研究。『上野千鶴子が文学を社会学する』、『差異の政治学』、『おひとりさまの老後』、『女ぎらい』、『不惑のフェミニズム』、『ケアの社会学』、『女たちのサバイバル作戦』、『上野千鶴子の選憲論』、『発情装置 新版
42歳のぼくに、26歳の恋人ができた。彼女はミス慶應のファイナリストにもなったことがある祥子。現在、外資系投資銀行のアナリストをしている。彼女の口癖は、「付き合う男は自分を高めてくれる男でなくちゃ嫌……」だ。 ぼくは自分がそんな男であるとは思っているが、果たしてそんな存在であり続けているだろうか。彼女とこれまでのデートやプレゼントを振り返ってみた。彼女との出会いは、とあるIT企業の経営者主催の合コン。ぼくは彼の会社の経営コンサルを過去に手掛けたことがあり、その後付き合いを深めている。 彼はこれまでに散々モデルやレースクイーンといった女性との付き合いを経験したが、やはりインテリの美人がいい、と高学歴高年収女子との合コンを頻繁に開催しているというのだ。 その中でも圧倒的に知性があり、美人だったのが祥子だった。麻布十番のバーを貸し切っての立食形式で、最後にようやく喋ることができた。「今日はあまり
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