「本当に壁になるのか?壁じゃなくて、“すだれ”のようなもの」 「壁になっているというのをどうやって示すのか? あるはずの効果はどこにあるのか?」 東京電力福島第1原発で汚染水を増やさないための「凍土遮水壁」が運用開始から2カ月たっても、想定通りの効果を示さない。廃炉作業を監視する原子力規制委員会は、6月2日に開かれた会合でイライラを爆発させた。 凍らない部分の周辺にセメント系の材料を入れるという東電の提案に対しても、規制委側は「さっさとやるしかない」とあきれ果てた様子。約345億円の税金を投じた凍土壁の行方はどうなってしまうのか。 会合は、冒頭からピリピリと緊迫した空気が漂っていた。 東電の担当者は2分間程度の動画を用意していた。凍土壁が凍っている証拠を視覚的にアピールするため、地中の温度の変化を動画でまとめていたのだ。 ところが、規制委の更田豊志委員長代理は「温度を見せられて
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