決められた時間・場所にごみを出しておけば、いつの間にか収集されている。これは、私たちにとって当たり前な日常の1シーンである。この日常が成り立っているのは、収集してくれる人がいるからであるが、もう少し広く捉えると、ごみの最終処分場が存在するからだ。 この「最終処分場」がもしもなくなったらどうなるのだろうか? 東京ドーム79.4杯分しか余裕がない! 清掃事業は、①収集・運搬、②清掃工場での中間処理、③埋め立てなどによる最終処分、という体系で成立している。この①②③が一貫して、統一的かつ一体的に機能したときに、清掃事業が成立しごみ収集サービスが提供される。 これらのインフラ施設のうち、清掃工場は煙突がランドマークでもあるためよく目にするが、その先にある最終処分場は山の中や海上といった人目につかない場所にあるため、住民から遠い存在となっている。本稿では、私たちにとっては見えにくく少し遠いところにあ