陸上自衛隊が、海外でテロなどに巻き込まれた邦人を救出する訓練を極秘に行っていたことが30日、分かった。9月に成立した安全保障関連法で邦人救出に必要な武器使用が認められたことを受け、陸自「中央即応集団」(司令部・神奈川県)が11、12両月に2度実施。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」などによるテロの脅威が高まる中、部隊の実戦投入に向けて大きく踏み出した。 安保法成立を受けた新たな訓練が明らかになったのは初めて。 中央即応集団は国際平和協力活動の専門部隊で、国連平和維持活動(PKO)などで先遣隊として派遣される。在外邦人救出任務でも主要な役割を果たすことが期待されている。 安保法成立後、中央即応集団は11月初旬に東富士演習場(静岡県)、12月10~16日に相馬原演習場(群馬県)で救出訓練を行った。