「求刑した検事、判決を出した裁判官、それに法務大臣らが自ら執行すべきだ。それが責任だ」。28日に死刑を執行された尾形英紀死刑囚(33)は、死刑廃止団体「フォーラム90」が2008年に死刑囚77人から集めたアンケートの回答で、そうつづっていた。アンケートをまとめた本は千葉法相にも手渡されていた。 尾形死刑囚は「ほとんどの死刑囚は反省し、被害者の事(こと)も真剣に考えている」としながら、自分については「死を受け入れるかわりに反省の心をすて、被害者・遺族や自分の家族のことを考えるのをやめた」と、自ら控訴を取り下げた心境を明かしていた。 また、同じく28日に執行された篠沢一男死刑囚(59)も「いつ死刑になるのか、きもちのせいりがつきません。死刑はざんこくなものです。まい年、確定の日などはねむれません」と答えていた。