障害者に対する公的支援、さらに減免・手当・助成などの制度は、都道府県・市区町村などの自治体が独自に行っています。その自治体の障害者観は、提供されている制度と利用者数・利用率・金額ベースの利用実績に表れている、と言っても過言ではありません。 しかし、精神障害は見た目で分かりにくいため、どうしても制度の整備が立ち遅れがちです。 本記事は、医療費助成に焦点を当て、この問題の「傾向と対策」を考えてみます。 制度の不備と地域生活の困難は「ニワトリと卵」精神障害者が病院の中や施設ではなく地域で「ふつう」に暮らすことは、地域で利用できる制度が不十分であることによって困難になり、地域生活している精神障害者が少なくイメージされにくいことにより、さらに地域生活が困難になるという悪循環を形作っているものの一つは、利用できる制度が不十分であることです。 ニワトリが先なのか、卵が先なのか。 「基本、精神障害者は地域