「これからの経営者には、適切なプロンプトを考えるスキルが欠かせなくなる」。先日、ある企業のトップからこのような予想を聞く機会がありました。ここでいうプロンプトとは、生成AI(人工知能)への指示や質問のこと。特集で見たように、社内では膨大なデータが収集・蓄積され、AIが読み込んだり分析したりしています。これまでは部下からの報告がなければ見えにくかった事業や組織のデータを、トップが自ら引き出すことができるようになるわけです。 ただこれは誰もが簡単にできるわけではない。例えばある問題について、どの部門のどのデータを見るべきか。それをどのデータと組み合わせればいいのか。データの性質や現場の実態を把握していなければ、有効な情報を得ることは難しいでしょう。現在、取締役のスキルマトリックスには「サステナビリティー」「グローバル」「財務・会計」などの項目が並びますが、社内外の情報をのみ込んだAIとの対話力
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