人口減少が進む上小阿仁(かみこあに)村唯一の常勤医である村立上小阿仁国保診療所所長の岸部陞(すすむ)医師(76)が30日付で退職することが26日、分かった。同診療所の医師の退職は4年4カ月で5人目。 上小阿仁村は人口2540人(1日現在)で、65歳以上の割合(高齢化率)は45%。診療所では平成20年12月から昨年11月にかけて、公募で村外から任命された医師4人が相次いで退職した。「村民から中傷を受けた」と訴えた女性医師もいたため、インターネット上で「医師をいじめる村」などと取り上げられ、全国的に有名になっていた。 後任として元北秋田市長でもある岸部医師が就任したが、同市内の介護福祉施設の施設長に就任するためとして村に辞意を伝えたという。診療所は当面、火曜と金曜に隣接市町の内科医が来て診療を行う。 上小阿仁村の加賀谷敏明副村長は産経新聞の取材に対し「事情がある退職なので仕方がない。村民の健康