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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (49)

  • インド人のみたうるう年効果 - himaginary’s diary

    Mostly Economicsのブログ主(Amol Agrawal)の友人で金融市場で働くVipul Mathurがブログを始めたという。その最初のエントリで取り上げられたのが日のGDPのうるう年効果。 Sometimes news can make your head spin. Just this week, Japan’s GDP numbers were announced and they report that the GDP has expanded by an annualized 1.9% and about 0.5% on a quarter-on-quarter basis. Previous to these announcements, Japan was struggling to avert a recession, which is not surpri

    インド人のみたうるう年効果 - himaginary’s diary
  • 金融指標を用いた潜在GDP推計の改善法 - himaginary’s diary

    以前、日のGDPデータを用いてHPフィルタの端点の不安定性を示したことがあったが、BOEブログで同様の図が示されている。 著者のMarko Melolinnaは以下のように述べている。 Given this end-point problem, researchers have come up with more complex, and theoretically more appealing methods for estimating output gaps. I have used one such method (introduced in more detail in Melolinna and Tóth (2016)), which is a small semi-structural unobserved components model. The model uses

    金融指標を用いた潜在GDP推計の改善法 - himaginary’s diary
  • ブランシャールが懸念していること、していないこと - himaginary’s diary

    ブランシャールが日の財政危機の危険性を訴えたテレグラフ記事が、池田信夫氏がブログで取り上げたことで改めて話題になっているので、以下に該当部分を引用してみる。 Olivier Blanchard, former chief economist at the International Monetary Fund, said zero interest rates have disguised the underlying danger posed by Japan’s public debt, likely to reach 250pc of GDP this year and spiralling upwards on an unsustainable trajectory. “To our surprise, Japanese retirees have been willing to

    ブランシャールが懸念していること、していないこと - himaginary’s diary
  • 最低賃金を引き上げるべき理由 - himaginary’s diary

    引き続き最低賃金ネタ。Economist's ViewのMark Thomaが、theFiscalTimesで最低賃金引き上げを訴えている。 彼の論旨は概ね以下の通り。 労働市場での賃金決定は、経済学の教科書通りに労働者の限界生産力に等しくなるように決まるわけではなく、労働者と経営者の交渉力によって決まる。 労働者の生産性が上がって製品の付加価値が増えても、追加収入の大部分が経営側に渡ってしまった、というのが近年起きたことであり、それが格差拡大にもつながった。 労働者側の交渉力を引き上げる一つの方法は組合。だが、右派の政治家が制定した法律や、企業が海外もしくは組合の力が弱い州に移転する能力により、組合の力は損なわれている。 労働者側の交渉力を引き上げるもう一つの方法は最低賃金引き上げ。最低賃金労働者は元々交渉力が乏しいが、最低賃金引き上げはその乏しい交渉力の代わりとなる。 最低賃金引き上げ

    最低賃金を引き上げるべき理由 - himaginary’s diary
    natu3kan
    natu3kan 2016/03/16
    会社全体の生産性が向上しても従業員の賃金に反映されない仕組みは現状としてあるけれど。使える金が減った自治体は雇用ガッツリ減らして一人当たりの仕事量を増やしてるから、従業員減らして作業量増やすんだろうな
  • 水準と成長率 - himaginary’s diary

    ジョン・コクランが、経済成長を高める際に水準と成長率を区別することは言われているほど意味が無い、という論陣をブログで張っている。これは、彼の成長戦略提言(html版)に対しノアピニオン氏が、コクラン提言は成長戦略ではなく一時的な押し上げ効果に過ぎない、とブルームバーグ論説で批判したことへの反論を意図している。このコクランのブログエントリについてタイラー・コーエンは、「an excellent blog post」と絶賛している。 コクランの反論は以下の4立てになっている。 中国という実例 中国は、まさにコクラン(やアダム・スミス)のような自由市場主義の経済学者が推奨する通り、「水準」ないし「非効率性」に纏わる経済の歪みを取り除き、経済を大きく拡大させた。それは純粋な「水準効果」であり、「短期的」な効率性を妨げる障壁を除去したことによるGDPの増大であって、成長理論における(研究開発費の増

    水準と成長率 - himaginary’s diary
  • 慎重さのせいで損なわれた日本経済 - himaginary’s diary

    クルーグマンが10日前の訪日時に表題のNYT論説記事(原題は「Japan's Economy, Crippled by Caution」)を書いている。そこで彼は、訪日外国人は日が深刻な不況下にあるように見えないことに驚くが、それは実際に深刻な不況下には無いからだ、としつつも、日経済が継続的なデフレという罠に嵌っていることを指摘している。クルーグマンは、デフレからの脱却という点について安倍晋三首相は実際に努力してきた(has been making a real effort)、と評価しているが、決定的な成功を収めるには至っていない(he has yet to achieve decisive success)、とも書いている。その政策努力として日のみならず欧米でも試みられている量的緩和について説明した後でクルーグマンは、これまでの量的緩和のやり方は十分ではない、として以下のように述

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  • サマーズ「慌てて利上げして経済を台無しにした日本の轍を踏むべきではない」 - himaginary’s diary

    少し前にIMFがFRBに利上げに慎重になることを呼び掛けたが、その裏付けとなる研究を紹介した記事がIMFブログに上がっている。同記事では、サマーズの「whites of inflation’s eyes are visible(インフレの白目が明確になる)」まで利上げを待つべき、という言葉が引用されており、調べてみると、出典は2/8付けFT論説であった。 同論説についてはこちらの日語ブログ記事でも言及されているが、その中でサマーズは、インフレおよびインフレ予想が2%を超える危険性が明確になるまで利上げは待つべきである、と述べ、その理由として以下の4点を挙げている。 大部分の労働者の実質賃金が停滞していること 通常水準以下の失業率が必ずインフレを加速させるといういわゆるフィリップス曲線の考えは非常に不確実性が高い。その予言に反して、数年前に失業率が10%圏内になってもインフレは大きく減速せ

    サマーズ「慌てて利上げして経済を台無しにした日本の轍を踏むべきではない」 - himaginary’s diary
  • なぜドイツではケインズ経済学が異端視されているのか? - himaginary’s diary

    10日エントリではサイモン・レン−ルイス経由でドイツハイパーインフレへの記憶に関する一つの見方を取り上げたが、そのエントリでレン−ルイスは、なぜドイツではケインズ経済学が異端となっているのか、と問うている。マクロ経済学の教科書は他国と同様にケインズ的であるにも関わらず、経済専門家委員会ではPeter Bofingerしかケインジアンがおらず、しかもこうしたケインジアンが少数派となっている状況はドイツでは普通であるとBofinger自身から聞いたという。ユーロ圏の緊縮政策がもたらした損害、および、それにドイツの政策観が果たした中心的な役割を受けて、レン−ルイスはこの疑問を長年抱いてきたとの由。 その理由としては、ハイパーインフレの記憶と債務を忌避する文化の2つが挙げられるが、レン−ルイスはいずれにも否定的である。というのは、いずれも公的債務が他国より低いことを含意するが、そうはなっていない

    なぜドイツではケインズ経済学が異端視されているのか? - himaginary’s diary
  • サッチャーの功績 - himaginary’s diary

    昨日に引き続きクリス・ディローのサッチャー評の紹介。昨日の紹介から分かるように、ディローは決してサッチャーのファンではないが、死去の直後のエントリだということもあり*1、ここではサッチャーの良い点を挙げている: 実用主義 左右両派は彼女が公共支出を削減したという神話を語りたがるが、それは事実ではない。GDPに占める公共支出の割合の低下幅はニューレイバーの初期よりも小さかったし、今後数年に予定されている低下幅よりも小さい。また1964-70年の労働党政権下よりも支出は大きかった。 彼女は国民保健サービスを大きく改革することはしなかった。 上記の二点に関し、彼女はイデオロギーよりは実用主義を重んじた。 政治家が抜的な変化をもたらすことができるという認識をもたらした サッチャー時代に、人々が許容する公共政策の範囲(Overton window)はシフトした。 その理由は、彼女のイデオロギーが勝

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