東京電力と東北電力管内の企業や工場といった大口需要家に、ピーク電力の15%節電を義務づける政府の「電力使用制限令」が発動されて1か月となった。 工場の土日操業や家庭にも節電が浸透したことに加え、7月後半は気温があまり上昇しなかったことから、ピーク時の電力需要は前年を2割程度下回り、停電などの最悪の事態は避けられた。だが、8月中旬に猛暑が戻る可能性もあり、楽観できない状況は続きそうだ。 東京電力管内の7月の最大電力需要は、15日午後2~3時の4627万キロ・ワットだった。昨年7月の最大需要は23日の同じ時間帯に記録した5999万キロ・ワットで、これを2割以上も下回った。電力使用率も最大88%台で余裕がある日が続いた。