── 山口さんは、ご自身の絵画の「技術」について、 何か思うようになったのは、いつからですか。 山口 おっしゃる「技術」が、 絵の「テクニック」のことであるとすれば、 「足りてない」とわかったのは、 わたしが高校生のときだったかと思います。 ── それは、どのようなきっかけで? 山口 ちいさいころから絵が楽しくて、 よく「お絵かき」をして遊んではいたのですが、 そのころ、つまり高校生となり、 絵の先生のもとへ通うようになってから、 脳内に浮かんだイメージ‥‥ 「あ、今すごいの浮かんだ」というイメージを 絵にしたいと思って描いても、 とてもじゃないけど「追いついてない」ことに、 気づくようになったのです。 ── 追いついてない。絵が、イメージに。 山口 それは、いまでもそうなのですが、 当時、ううむ、どうしよう‥‥といったときに、 ちょうど大学進学が重なったんで、 そうか、なんだか絵の大学が
![山口晃の見ている風景。](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ecc7b216ed8ac056262f6ef666c8dc49edc8b8b2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.1101.com%2Fyamaguchi_akira2%2Fimages%2Fog.jpg)