「想定」がおかしい(1/3) 6月22日の朝日新聞夕刊「窓」にとても面白い記事が載っている。 『「原や野や道はすべて青海原となり……溺死(できし)者は千人……」 日本三代実録にこう記され、今回の津波との関連で注目される貞観津波(869年)の痕跡が、地質学的な調査で初めて確認されたのは1990年のことだ。仙台平野は内陸3~4キロまで浸水、実録の記述もほぼ事実らしいとわかった。 論文発表したのは宮城県女川町にある東北電力女川原子力発電所建設所のチームである。その一人、千釜章(ちがまあきら)企画部副部長によれば、女川原発2号機の設置許可申請のための調査の一環だった。 1970年、同1号機の申請の際は歴史的な文献の調査により、想定される津波の高さは3メートルとした。その後、古地震の調査技術が進んできたので、掘削して貞観津波の痕跡を探すなどの調査や研究を行った、という。その結果、想定される津
奇妙な参院選のカラクリ(1/3) 驚いたことに、「第2幕に入る『自民政権崩壊後』」という前回の原稿を書いた翌週に、ほんとうに第2幕に入ってしまった。 原稿を書いた私自身が驚いていてはいけないのかもしれないが、原稿を書いたときには、首相が辞意を表明するどころか、社民党が政権離脱もしていない時期だった。 6月6日の読売新聞では、御厨貴氏が「政権交代劇の第一幕は、おりるわけなしと観客のすべてが思っていた緞帳が突然おりて終わった」と書かれていたが、「第2幕に入る」と書いた私も、翌週に第2幕になるとは思わなかった。 ただ参議院選挙で鳩山・小沢体制下の民主党は大敗必死で、選挙が終われば第2幕に入らざるをえない状態だった。そうしたことがあらかじめわかっているのであれば、常識的には、みすみすわかりきっている敗北を回避するために手を打つだろうと思って、そうしたタイトルをつけたのだった。 ○民主党有利に
<新型インフルエンザの現状と対策>岡部信彦氏(1/10) メキシコから世界中に広がった新型インフルエンザは、日本でも感染者が確認されるなど拡大の勢いは強まっており一層の警戒が必要です。厚生労働省の新型インフルエンザ専門会議の議長を務める岡部信彦・国立感染症研究所感染症情報センター長が、5月8日に日本記者クラブで行った現状と対策についての講演内容を掲載します。(あらたにす編集部) ◆パンデミックかどうかが問題 北米に端を発した今回の新型インフルエンザは、(猛威を振るった鳥インフルエンザのような)H5型ではありませんでした。これは、安心材料ではある一方、気を緩めてよいというわけではないのです。 最初にインフルエンザの定義を説明しますが、パンデミック(大流行)と区別するために、季節の、いつものインフルエンザ、Seasonal influenza virus、というものがある。これは人の
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