◎少女地獄 (角川文庫) 冬コミ頒布予定の「マヴォ」vol.3で、夢野久作の名作『少女地獄』を完全マンガ化連載することに決定しました。マンガは『みずうみの果実』『手の話』(ともに「マヴォ」2号掲載)の新鋭・佐藤菜生さんです。 夢野久作は俺の古い愛読作家であります。中でも、三人の少女が陥った「地獄」をテーマにした短編オムニバス『少女地獄』はお気に入りでして、いつかマンガにできたらと考えておりました。 幸い、佐藤菜生さんがマンガ化に名乗りを上げてくれまして、一緒にマンガにするための話し合いを重ねてきましたが、このたび第一部『なんでもない』のヒロイン・姫草ユリ子のキャラクターデザインが決まりましたので、告知がてらここに掲載するものです。 姫草ユリ子が自殺した。遺書を置いて、自分でモルヒネを注射して死んでしまった。 彼女はなぜ死んだのか? その数ヶ月前のこと。昭和10年初秋の横浜。港を見下ろす丘の