大阪府の松井一郎知事が10日、米国に向けて出発する。 盟友の橋下徹・大阪市長は、いわゆる従軍慰安婦問題を巡る発言や在日米軍への風俗業の活用提案に対する反発を受けて同行を断念、松井知事にとっては逆風の中での初訪米となる。 現地では今も批判が収まっていないといい、ボディーガードが警護する緊迫した外遊となりそうだ。 松井知事は中原徹・府教育長とともに、来年に友好交流の提携20周年を迎えるカリフォルニア州のブラウン知事や上院議員ら要人と会談。シリコンバレーで燃料電池の最先端技術などを視察した後、ニューヨーク市で高校の教育現場や都心緑地として有名なセントラルパークなどを訪問する。 しかし、橋下氏の一連の発言を巡っては、米国務省報道官が「言語道断で侮辱的だ」と不快感を示したほか、サンフランシスコ市の女性地位局長が地元紙に抗議文を寄稿。ニューヨーク市長との会談や大手IT企業の訪問も中止となった。