人類史上、これだけ短い時間の間に劇的な変化をしたというのは、中国の小売業以外にないだろう。わずか20年前には、個人商店と公設市場ぐらいしかなかったのに、今や成都市はスーパーの激戦区だ。しかも、20年の間にプレイヤーの総入れ替えが2回も起きている。その成都のスーパー史を媒食記が解説した。 15年前は、ガードマンが監視をしていた中国のスーパー 中国の小売業界は、常に荒波の中で変化をし続けている。それまで食品や日用品は、公設市場、個人商店で買うことが多かった中国に、カルフールやウォルマートなどの海外資本の大型スーパーが登場したのが、90年代なかば。それでも2000年代半ば、北京五輪以前は、このようなスーパーで買い物ができるのは、経済的余裕のある一部の市民に限られていた。 この頃は、出入り口にはガードマンが立ち、バッグはコインロッカーに預けてから売り場に入らなければならなかった。自由に商品を手に取