近年、遺言書を作成する人が増えている。日本経済新聞の報道によれば、2009年に公証役場で作られた公正証書遺言は約7万8000件、家庭裁判所が検認した自筆の遺言書は1万3000件という。これは10年前と比べて、35%〜40%増になっている計算だ。 「遺言書ブーム」と言ってはちょっと言い過ぎかもしれないが、「家族のため」と思って遺言を書く人が増えているのは事実だ。文房具メーカーのコクヨが行った遺言に関する調査(30代〜60代既婚男女1072人対象)によると、遺言書を書いた方が良い理由として、「何となく家族のためになると思う」「相続トラブルに巻き込まれないようにしたい」などが最上位にランクインしている。自分の死後、家族に余計な負担をかけたくないという思いが、遺言書の作成に向かわせているようだ。 また、同調査では、遺言書の作成法に関するイメージとして、3人に1人は「遺言書の書き方を見て、自分で