2月に入るとイタリアのお菓子屋さん・パスティッチェリアのショーケースにはカルネヴァーレに向けてたくさんのドルチェが並びます。甘い香りがふわっとするとついついお店に入ってお菓子を買ってしまうんですよね。 今回ご紹介するのはナポリのカルネヴァーレには欠かすことのできない伝統菓子ミッリャッチョ(Migliaccio)です。 ミッリャッチョはカンパニア州を中心にカルネヴァーレの時期に食べられるお菓子で、セモリナ粉とリコッタチーズを使った素朴な甘さとムチッとした食感が特徴です。 11世紀ごろにはすでにナポリの市民の間でつくられていたようで、当時はキビ(miglio)と豚の血をつかってつくられていたといいます。ミッリャッチョという名前も材料のキビからきています。 豚の血は栄養価が高いとされ、貧しい人たちの食生活で重要な位置づけでした。豚の血をつかったドルチェは他にも同じカルネヴァーレの時期に食べられて