このごろジャズの新譜はあまり聴かなくなったが、最近いいピアノ・アルバムを続けて聴いたので、紹介しておこう。こういうのは『スウィングジャーナル』のようなPR誌では「前衛」に分類され、国内盤もほとんど出ていないが、そんなにむずかしい音楽ではない。 圧倒的にすばらしいのはAbdullar Ibrahimの"Senzo"だ。なぜ「先祖」という日本語のタイトルがついているのかよくわからないが、74歳とは思えない繊細なピアニズムを聴かせる。彼のアルバムはDollar Brandの時代からほとんど聴いているが、最高傑作はRicky Fordなどと一緒にやった"Ekaya"(廃盤)だと思う。"Water from an Ancient Well"やソロの"Yarona"も傑作だ。Keith Jarrettのファンなら好きになると思う。 "Alhambra Love Songs"は、John Zornの