定例記者会見で5000万円問題について答える猪瀬直樹都知事=都庁で2013年11月29日午後2時55分、西本勝撮影 医療法人「徳洲会」グループから5000万円を提供されていた東京都の猪瀬直樹知事が「個人的な借り入れだった」と主張している問題で、当時副知事だった猪瀬氏の行為は利害関係者からの借金などを禁じた「都職員服務紀律」違反に当たる疑いがあることがわかった。都によると、違反した職員は免職など懲戒処分の対象になるが、知事になった猪瀬氏は対象外といい、専門家から「知事は一般の職員以上に倫理面の厳しさが求められるのに」と批判が上がっている。【川口裕之】 【猪瀬都知事が公開した借用証】 都職員服務紀律は1943年に制定され、職務上の「利害関係者」からの利益供与を禁じている。都人事課によると、借金も利益供与とみなされ、職責の大きさや職務への影響、信用失墜の度合いなどを踏まえて処分の程度が決まる。