母になってから、8年近くなるけれど、多分に天邪鬼の私は母親らしい子供の曲は作るつもりはなかったし、産んだとたんに「母性あふれる歌声」のようなことを言われるのも真っ平ごめんだった。もちろん子供と暮らす中で自然に生まれた歌があれば、歌おうとは思ったけれど、あえて意識して作ろうとは思わなかった。子供にインスピレーションを受けた曲はあるけれど、聴く人に分かるものはあまりない。 その自分が、わらべ歌だの子守唄だの歌うようになったわけは、子供たちと「日本昔ばなし」のyoutubeを視聴していたことにさかのぼる。そのとき、私たちは山姥の話を見ていた。恐ろしい山姥のでてくる、「牛方山姥」だったか、「三枚のおふだ」だったか忘れたが、子供たちはこの恐ろしい老女に「追いかけられる」タイプの話にスリルを覚えるようで、よく見たがった。私は、この話をみながら、ふと、ほかに山姥が出てくる話があるのか気になった。そこで「