人は情報も食べています。 食の背景を知ることが、世界を救うことにつながるのです。 『食育』という言葉を聞く機会は多い。 2005年に食育基本法が成立して10年余り。その間和食がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、『食』を通じて学ぶことはますます注目を集めるようになっている。 東京農業大学の上岡教授は「食育は栄養や健康などさまざまなアプローチで語られる分野ですが、農業経済という社会科学の視点で『食』を見ていくと、食料問題や環境問題の解決につながる可能性が見えてきます」と言う。 「現在、日本の農業は厳しい状況におかれている部分もありますが、『6次産業化※ 』など新しい産業構造へと変化する動きも始まっています。それを実感できるような『マルシェ』は都市部を中心に全国各地で開催され、人気を集めるようになってきました。私たちはおいしい作物を育てる工夫や、オーガニックにこだわる農法といった情報を、『お