アメリカの独立を訴えたパトリック・ヘンリーの名言とされる「自由を与えよ。しからずんば死を」と書かれたメッセージを掲げるデモ参加者=2019年9月15日、香港、益満雄一郎撮影 昨年以降、香港で反政府デモが続いている。多くの若者たちが民主化を訴えて運動に参加してきた。何が彼らを突き動かすのだろう? 手がかりを求めていた私は今年春、知人の弟の男子中学生(14)に会いに行った。ゲームが好きだという、今時の少年だ。共働きの両親が自宅にいない間に、デモに数回、こっそり参加したことがあるという。 動機を尋ねると「香港の自由を中国から守りたい」と勇ましい。ところで君の求める自由って何? 彼は「グーグルやフェイスブックを自由に使えることかな」と話した。 確かにいずれも中国本土では使用が規制されている。でも、なくても生きてはいけるよ。そんな言葉が出かけたが、彼の世代が置かれている境遇に思いをはせると、その気持