経団連の中西宏明会長は、1月27日の連合とのオンライン会議で、「日本の賃金水準がいつの間にか経済協力開発機構(OECD)の中で相当下位になっている」と語りました。それに対し、ネット上では、「他人ごとで自覚がないのか」とか「経団連のせいだろう」などと炎上しました。 日本の企業がこれまで内部留保をため込み、賃金を出し渋っておいて、経団連の会長が脳天気に、このような発言をすることに驚かされます。見方を変えると、経営者の意識としては、「自分たちは正しいことをしてきたつもりだが、世界的に見ると日本の賃金水準は低かった」ということなのかもしれません。 経営者が、労働者に申し訳ないと思いながら、賃金の出し渋りしていたならまだしも、実際には、労働者の賃金は現状の水準で十分だと思っていたわけですから、もっとたちが悪いと言えます。日本の経営者はなぜ労働者に仕事に見合った報酬を払おうとしないのでしょうか。(ライ
街中や店内など、いたるところに配置されている防犯カメラ。事件解決に大きな力を発揮する一方で、冤罪を作り出すこともあるようだ。 11月7日、弁護士会館(東京)で開かれた日弁連主催のシンポジウムでは、カメラの映像による冤罪被害者らが、「都合の良いほんの一部だけを抜き出して、こじつけられた」などと怒りを口にした。 ●「無罪だと確信していても、判決の日は震えるくらい怖かった」 大阪府のミュージシャン・SUN-DYUさんは2012年、2か月前に起きたコンビニから1万円が盗まれた事件の容疑者として逮捕され、窃盗の疑いで起訴された。犯人はマスクで口元を隠していたが、店員が複数の顔写真の中からSUN-DYUさんに似ていると証言したことや、防犯カメラに映った背格好、店のドアについた指紋が根拠になった。 しかし、検察から開示を受けた映像をチェックしたところ、犯人は指紋の場所を触っていなかったことが判明。さらに
法務省入国管理局の東日本入国管理センター(茨城県牛久市)で2014年3月、収容されていたカメルーン人男性(当時43)が「死にそうだ」と、身体の痛みを7時間以上訴えたにもかかわらず、放置されて亡くなる事件が起きた。 この事件をめぐって、カメルーン在住の母親が、国と当時のセンター所長を相手取り、1000万円の損害賠償を求めて水戸地裁龍ケ崎支部に提訴した。遺族側代理人が10月2日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見を開いて明らかにした。提訴は9月27日付。 ●男性は「I'm dying」と声をあげた 遺族側代理人によると、この男性は2013年10月、成田空港に到着して、すぐに入管施設に収容された。男性が入国した理由は不明だという。同年11月、茨城県牛久市にある東日本入国管理センターに移されたあと、施設内の診療を受けて、糖尿病など病気を患っていることもわかっていたという。 事態が急変したのは、
「一言で言うと、奴隷制度とか、人身御供システム」。大手コンビニの法務部に勤めていた男性は、コンビニのフランチャイズ(FC)システムについてこう言い切った。 「(仕入れ費用を貸し付けるなどして)借金漬けにするんだよね」「加盟店の人で契約書の中身を理解して入っている人なんて、99%いないですね」 これは、このほど完成した土屋トカチ監督のドキュメンタリー映画『コンビニの秘密 ―便利で快適な暮らしの裏で』の一幕だ。 作中では、長時間労働で両親を亡くした2代目や、近隣に系列店を出されたコンビニオーナー、自腹購入を強いられたアルバイトなど、多くの関係者に取材し、コンビニの9割を占めるというFC店の裏側に迫っている。 学校教材としても使えるように作った39分の映像。土屋監督は「コンビニが最初のアルバイトになる人も多い。たくさんの人にコンビニ本部がやっていることはおかしいと認識してもらいたい」と話している
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