「モックンになりたい」志願急増…耐えられず辞める人 現実の「おくりびと」 米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」(滝田洋二郎監督)の影響で「モックン(主演の本木雅弘)みたいになりたい」と、納棺師を目指す若者が増えているという。だが、業界関係者は「映画みたいに状態のいい遺体ばかりじゃない。受け入れられず、辞めていく新人は後を絶たない」と語る。誰にも看取られなかったり、傷ついた亡きがらを弔うことこそ「納棺師の腕の見せどころ」(同)。現実の「おくりびと」は、どんな仕事なのか。 「映画をうのみにしてもらうと困る。公開後から『収入が安定しているようだ』と、この業界を希望する人の相談を受けることが増えたが、実際の仕事内容を伝えると『じゃあ、いいや』となる」と語るのは、神奈川県内の葬儀社に勤務する中堅営業マン。 「そう多くはないが、孤独死や自殺、点滴の跡がたくさんある人など、状態の悪い遺体を