2017年春に東レから猫の腎臓病の新しい薬が発売されることが発表され、各種メディアで報道されました。猫の薬がテレビで取り上げられるのはおそらく初めてで「猫の医療もここまで注目されるようになったのか」と驚きました。今回はその薬、ラプロスについて解説します、猫の腎臓病について詳しくはこちらで解説しているので、同時に参考にしてください。 1.ラプロスの有効成分 ラプロスは商品名でその成分はベラプロストナリトリム(BPS)です。BPSはプロスタサイクリン誘導体で、プロスタサイクリン(PGI2)というホルモンのようなもの(生理活性物質)の産生を促します。PGI2には血小板の機能を抑えたり、血管を拡張する働きがあります。そのため人の医療ではドルナーという商品名で肺高血圧症の患者さんに使われています。 ※血小板:出血したときに血液が固まるのを助ける細胞。 2.なぜラプロスが猫の腎臓病に効くか freed
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