民主党内で「ポスト菅」をめぐる駆け引きが激化するなか、小沢一郎元代表とグループ議員の動向が注目されている。菅直人内閣不信任決議では「自主投票」となり、「小沢時代は終わった」との見方もあるが、当の小沢氏は自民党の谷垣禎一総裁と連絡を取り合い、次期代表選や新党結成を見据えた動きを始めているという。20年以上の永田町取材を誇る、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が核心に迫った。 ◇ 「さあ、これからもうひと仕事しなきゃなあ」 小沢氏は不信任案否決後、近い議員たちにこう語った。意外にも、一連の騒動で手応えを感じているというのだ。 不信任案で自主投票に転じた小沢グループについて、菅首相側近やメディアは「菅追い落としに失敗」「小沢氏の求心力も落ちた」と論評した。 たしかに、不信任案採決前夜、賛成すると集まったのは77人。一気に不信任案を成立させる人数には足りず、かつて代表選で200票を