大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線のトラブルで、自動列車制御装置(ATC)の故障した電車が間違った線路に進入して戻る際、運転士が後方確認しないまま電車をバックさせていたことが23日、分かった。 市議会で市交通局担当者が明らかにした。議会後の取材に対し「安全に問題はなかったが、市営地下鉄の運転規則違反の可能性が高い」と話した。 同局によると、故障電車は鶴見緑地駅付近でポイントを損傷後、次の門真南駅でも、誤って切り替えられていたポイントに沿い、すでに振り替え電車が停車中の線路に進入。約70メートルの地点まで接近し急停止した。 このため運転指令所は元の線路に戻るよう、後退を指示。こうした場合、運転士は最後尾の車両の運転席に移動するなどして後方を確認すべきなのに、当時は運転士と指導役の2人がいながら怠っていた。