地誌のはざまに 神奈川県を中心に、また江戸時代前後を中心に、その地誌を掘り返して話題を取り上げていく予定です。関連する自作、他作の動画なども取り上げます。 TOP ALL Entry RSS tweet Facebook Hatena blog LOGIN blog Making 前回は「新編相模国風土記稿」に産物として記された「石」について、その名称の多さを箱根山の地質と照らして考えてみました。今回はその歴史を追ってみます。 こうした箱根山の石が古い時代から活用されていたことは、関東南部の中世の石碑の中に小松石を用いているものがあることでも明らかです。「小田原市史 通史編 原始・古代・中世」によれば、ここで挙げた(注:中世の石塔の)関東形式の特徴を備えた石塔の石材は、箱根山の火山活動によって生成された安山(あんざん)岩で、小松石と呼ばれるものである。このことは、箱根地方から切り出した安山