地誌のはざまに 神奈川県を中心に、また江戸時代前後を中心に、その地誌を掘り返して話題を取り上げていく予定です。関連する自作、他作の動画なども取り上げます。 TOP ALL Entry RSS tweet Facebook Hatena blog LOGIN blog Making 前回に引き続き、「新編相模国風土記稿」の津久井県の各村の街道の記述をまとめます。今回は、各村の項に記されながら津久井県図説には記されなかった道について取り上げます。 まず、甲州街道よりも北側に位置する沢井村と佐野川村の項には「甲州街道の間道」などと称する道が記されています。武州八王子から和田峠を経て相模国に入り、佐野川村と沢井村を経て小淵村で甲州街道に合流する道筋です。一般には「佐野川往還」「甲州裏街道」などと呼ばれていますが、この道は佐野川村の途中で分岐して倉子峠を経て甲州上野原宿へと向かう道筋も知られています