はがきの郵便料金は、昔から全国一律と決まっている。 でも、これって少し不思議な感じがしないだろうか。これでは利用者は、遠いところにはがきを出すほど得で、近距離は損になる。 そういうやり方よりも、きめ細かく距離別料金にすれば、そういう不平等がなくなり、無駄が省けて効率が上がるだろう……。 でも、実際にはそうじゃないんだな。 実はこのやりかたは、18世紀のイギリスの数学者で、世界ではじめて、プログラムで動く機械式の万能計算機、つまりコンピュータの原型を考案した、チャールズ・バベッジの分析にまで遡ることができる。 かつてのイギリスの郵便は、距離別料金を徴収していたらしい。 ところがバベッジは、距離別に仕分けする作業コストと、全国一律料金にしたときのコストを比較して、仕分けに必要なコストが実は非常に大きく、一律のほうがはるかに安上がりになることを数学的に証明したんだよね。 これによっ