作業療法による診療で、遊具に乗りながらクッション投げを楽しむ山本君(昨年11月30日、京都市左京区・京都大) 極端に手先が不器用だったり運動が苦手だったりする「発達性協調運動障害(DCD)」への理解を広める動きが、京都などの教育現場で出始めている。発達障害の一種だが認知度が低く、周囲の無理解のために本人が傷ついたり、教員が対応に苦慮したりするケースがあるためだ。教員らは作業療法士からアドバイスを受けるなどして、知識や対応を学んでいる。 ■周囲の無理解がいじめにも 昨年11月。京都市左京区の京都大医学研究科を訪ねると、DCDのある同区の養徳小6年山本詩己(うみ)君(11)が、同科の加藤寿宏准教授から、活動を楽しみながら運動機能の発達を促す作業療法を受けていた。天井からぶら下がる遊具に乗り、クッションを投げたり受け取ったりする。 山本君は幼少期から不器用さと運動の不得意が目立った。作業療法を受